『楽園にとらわれて』 岸本景子

『楽園にとらわれて』
◆コミック化◆岸本景子
◆原作◆サラ・モーガン
◆発行◆2010.10.



リンジーは行方不明の妹ルビーの消息を知るために、妹が秘書として働くアレッシオ・カペーリのオフィスを訪ねる。彼は、やり手の離婚専門弁護士。一方、リンジーは結婚生活の修復を手がけるカウンセラーで、ふたりはメディアで特集されるほど天敵の関係。
大富豪のイメージとかけはなれた彼の鍛えぬかれた身体にとまどうリンジーに、アレッシオは冷たくルビーの解雇を言いわたす。それがいやなら秘書の代わりとして、今からカリブ海への出張に同行しろですって・・・!?
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作品自体は悪くないのですが……う～ん。
この作品、岸本先生の良さも、サラ作品の良さも活かしきれていないもやもや感が拭えない。
キャラクターとして確かに立っているのですが、ヒロインの風情から彼女の過去が滲み出て彼女として構成されているように見えないんです。
強さと脆さを併せ持ち、そこから滲み出る輝きでヒーローを惹きつけるはずなのに、すごく儚そうに見えてしまってつりあわない。　干渉が母性愛だと納得させてもらえない。
そこが作品自体を引っ張ってくれないので何処を意識して二人の感情に共鳴していいのかわからなくて踏み込めないのです。

作品自体も面白いし、岸本先生の作品作りとしてはいつも通りなのですが……
逆にいうと、岸本先生のレベルアップとしてのステップの作品としては失敗だったな。っと。

ちょっと厳しい意見になってしまいましたが（汗）
何度も言いますが（笑）作品自体も面白いし岸本作品が好きな人なら堪能できると思います♪


『楽園にとらわれて』
んでもって原作。未読。
◆発行◆2010.2.

タグ：岸本景子 サラ・モーガン 『キャリアウーマン』 『天敵』 『弁護士』