『結婚は誰のために』 岸本景子

『結婚は誰のために』
◆コミック化◆岸本景子
◆原作◆ジェイン・ポーター
◆発行◆2011.7．



伯爵と結婚した姉に会うため、ブエノスアイレスを訪れたゾーイ。迎えに来てくれた義兄の友人ラサロのヘリに乗るが、とたんに彼の態度は豹変した。「静かにしろ。言うとおりにしていれば何も心配することはない」。これは誘拐だわ…!!　
街から隔絶された豪邸でとらわれの身となってしまう。彼の目的は伯爵家への復讐。そして、それには複雑に入り組んだ彼の出生の謎がからんでいて――。卑劣な誘拐犯のはずなのに、彼の銀色の瞳に浮かぶ孤独にゾーイは心ひかれてしまい…!?
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２部作のミニシリーズ『情熱の国の人』の後編。
前作で父親の介護をずっとしていたヒロイン妹と思わせぶりに出てきた謎の男ラサロの物語。ラサロの正体は実は……

誘拐してしまった人に惚れ込んでしまうというのは、シークものだけの特権ではなく（笑）
ラサロの内面に惹かれていってめろめろになっていくゾーイの心境がくすぐったい作品でした。いや、ゾーイがくすぐったいというかラサロの内面がくすぐったすぎて、しかもそれをまっすぐ受け止める彼女が……あてられたのか！？私？(笑)
あとがきで乙女なラサロと書かれていてすっごく納得ｗゾーイともあわせてホンとに甘かった(笑)

ただ、結局内輪だけの騒動のような感じで終わってしまったので前作よりインパクトが低い。本当は前作のほうが内輪騒動に近いのに（汗）
ヒーローもヒロインも岸本先生の作画イメージにぴったりだったのでそれもインパクトが低いと思っちゃった一因かも？　逆にぴったりだったのですっごく安心して読めましたが(笑)


なーんか、まだもうひとつ物足りないなぁ？っと思ったのですが、一作目読み返していて納得。折角のミニシリーズだし、二部作の纏め的カットが欲しかったなぁっと。
結局二人はケンタッキーの方の牧場で父と一緒に暮らす事になったのなら、そのシーンがあっても良かったのにと思ってしまって…もにょもにょ。
空想で補いマス（笑）

『結婚は誰のために』
んでもって原作。未読。
◆発行◆2003.2.

タグ：岸本景子 ジェイン・ポーター ◆情熱の国の人◆

『異国から来たナイト』 岸本景子

『異国から来たナイト』
◆コミック化◆岸本景子
◆原作◆ジェイン・ポーター
◆発行◆2011.5．



「借金50万ドルを今月中に支払えですって!?」
デイジーの牧場に取り立てにやって来たのは圧倒するオーラと金色の炎が燃えるような情熱的な瞳をもつダンテ・ガルバン伯爵。世間には秘密にしているが、デイジーの父はアルツハイマーを患っている。そこをつけいられ、伯爵家と不当な契約を結んでしまったのだ。なんて卑怯な掠奪者なの…!　
デイジーの愛馬を要求する彼の無慈悲な申し出を受けるが、またしても父のせいで二重契約となってしまったことに気がつき…!?
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２部作のミニシリーズ『情熱の国の人』の前編。
コリングワース牧場にて父親の現状を隠し女手一つで牧場の切り盛りを頑張っているゾーイの物語。

岸本先生で男勝りなキャラ？と、思ったのですが身長180cm！？身長180cmのヒロインって具現するのが大変だと思ったのですが…なんか、逆に岸本先生の『男勝りと言うには細すぎるんじゃないか？』と言うキャラ故に納得してしまった私ｗ　180もあったら、アレだけ細くても威圧感すごいでしょうねぇ……

そして、もっとがーんとドラマティックな作品を想像していたら、思ったよりコミカルで…あ、いえ、ドラマティックなんですがコミカルで。画面を存分に楽しませてもらう感覚がすごく楽しかったですｖ（ヒロインがヒーローにどんどん書類渡しちゃうシーンで陥落ｗ）
（けど、携帯書籍で読んでる人はとまどったりしなかったのでしょうか？？とか要らぬ事を考えてしまう私…）
さらに、このコミカルさとドラマティック加減がヒロイン家族のあたたかい雰囲気とヒーローの緊迫した感情を上手く表現されていて…ヒーローがヒロインの家族に感じる郷愁がすとん！っとはまりましたですよ。　そしてそれ故にヒーローがヒロインに引かれていく感覚が……

なんだかもりだくさんにきゅうきゅうに詰まっているお話でしたが（笑）ぐいぐい読ませていただきました♪
ヒロインの愛情深さにきゅんとしてしまったｖ
正直引っ掛かりそうなところがぽろぽろあったのですが、納得させていただける勢いが素敵でしたｖ

『異国から来たナイト』
◆発行◆2003.1.

タグ：岸本景子 ジェイン・ポーター ◆情熱の国の人◆

『ボスに贈る宝物』 米谷たかね

『ボスに贈る宝物』
◆コミック化◆米谷たかね
◆原作◆キャシー・ディノスキー
◆発行◆2011.7.



「僕の子を産む母親を探してくれ」密かに想いを寄せるボスから唐突に難題を突き付けられた秘書のヘイリー。
聞けば自分の跡を継ぎガルニエ建設の社長となる子供がどうしても必要なのだと言う。条件はふたつ。知性があって美しいこと。彼が結婚するなんて…ショックで早退してしまったヘイリーだが、ボスは早々に相手を見つけてしまったらしい。
「条件どおりの女性がいたんだ。」いやよ、聞きたくないわ!　しかし返ってきた言葉は意外なものだった。「君だ、ヘイリー」
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うぅうぅぅん。原作読んでいなければもうちょっと満足だったかも。
あとがきでも書かれているとおり、ヒーローの家族関係がもうちょっと複雑なんですよね。スピンがありそうな雰囲気で、でも翻訳発行はされていないので、複雑になるし気を持たせても仕方ないので省略されてる事も納得で仕方ないかな～とも思うのですが。
どうも私の中でのこの作品の魅力が、この兄弟関係や妹とのやりとりなんかに負う部分が凄く多かったようで、読み終わってすごく淋しい気持ちになってしまった……
妹は兎も角、双子の兄弟だけは飾りでもいいので（笑）存在してると良かったです～～

なんだか、ここの展開がないせいも相俟って、ヒーローの行動がどれもすごく突飛に見えるんですよね。　原作では読んでてヒーローの突飛な行動の根底にあるものが見えていたので納得して『ヒロイン、その腕の中に飛び込んじゃえばいいのよ～～』と、思えたのですが、コミックだと『そんな突拍子もない事を思いつく男についていって大丈夫なの！？』とはらはらしちゃって……

納得しても心はついていかないのよっ！（笑）

んん～～はらはらしたい人にはいいかと！（ただ、ボス秘書ものとしての魅力が私としてこの作品にはそこになかったので）

なんだかごにゃごにゃ書いてしまいましたが（汗）
米谷先生の若々しい作画が好きで、テンプレートなボス秘書もの求む！と言う方には十分おすすめして大丈夫な作品に仕上がっていると思いますですｖ

『ボスに贈る宝物』
んでもって原作。既読。
◆発行◆2010.8.

タグ：米谷たかね キャシー・ディノスキー 『オフィスラブ』 『契約結婚』

『ペントハウスで愛して』 宮城朗子

『ペントハウスで愛して』
◆コミック化◆宮城朗子
◆原作◆ナタリー・アンダーソン
◆発行◆2011.9.



「今夜、僕とオールナイトで知り合おう」
ウエイトレスをしながら女優をめざすベラは、上流志向の家族のなかで浮いていた。今日も誕生日を皆に忘れられ、ひとり寂しくバーでため息をついていると、見知らぬ男性が声をかけてきた。
野性的な瞳の彼の名はオーウェン。家族も黙るほどの大富豪の彼に誘われ、ベラは夢見心地のまま彼と一夜をともにするが、魔法はすぐに解けてしまった。夜も明けぬうちに彼は出ていってしまったのだから。
誕生日にこんなひどい仕打ちって!?
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宮城先生ハーレ５作目。というか７作目？
今まで立ち読みだけしてスルーしちゃってたほかの作品に比べるといいなぁｖと、思うのですが、まだいま一歩踏み込めない感じで落ち付かないんですよねぇ？

冒頭読んで、あ、ヒーローとヒロインのイメージいい感じかも？と、思ったのですが……

特に本作、馴染めるかと思ってたヒロインに反感覚えてしまってなんかこう…
これは原作のせいなの？宮城先生の表現が微妙なの？？
なんというか、『ホントは夢に手が届きそうなのに、運がなくて上手くいかないの！』という女性に見えなくて…判ってるならもっと気を付けるとか反省するとか！とか、綺麗に見せるより演技じゃないの？とか、ホントにそれ演技力で勝ち取ったの？実はコネがあるんじゃないの？？とか疑ってしまって（汗）

それ以外の展開はもうちょっと思いきってキュートだといいのになぁｖと言うシーンはあれど、不満は少ないのに～～
なので、上記のように感じてしまった自分がちょっと悔しい。

今一歩踏み込めないのか（もう少し華やかに弾けた感じの方が踏み込みやすいんですが…）踏み込みたくないのか微妙～
こっそり次回作に期待しようとは思います～～

『ペントハウスで愛して』
んでもって原作。未読。
◆発行◆2010.4.

タグ：宮城朗子 ナタリー・アンダーソン 『一夜の恋』 『隣人』

『情熱の烙印』 長崎さゆり

『情熱の烙印』
◆コミック化◆長崎さゆり
◆原作◆ナリーニ・シン
◆発行◆2011.9.



ゲイブ・デュモンと言えば、このあたりで知らぬ者はない。ゴージャスな大富豪で、広大な牧場をあちこちに有する大事業主だ。デュモンの生家の隣に住むジェスは彼にプロポーズされたが、それはロマンスでもなんでもない。借金を肩代わりしてもらう代わりに、彼が独身を通す口実づくりの1年限りの契約結婚だったのだ!　
亡き両親が愛した土地を守るにはそれしかないと、結婚を決めたジェスだったが、それは彼との極めて危険で熱い夜の始まりだった…!
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ひぃいぃいぃぃぃ！ある意味かなりの問題作だと思うので、ハーレ問わずレイプものやそのシーンがある作品は駄目！っと言う人は絶対避けて下さい！

ラスト、すっごく綺麗に纏まったハッピーエンドで普段ならすっごくあたたかい気持ちで本を閉じるのですが、なんか、こう…私本人は落ちつけなかった……これがハーレクインコミックと言う看板背負ってなかったらもっと…いやいや、うーん。
だって、ハーレだったら今までなら絶対許せなかったんですもの……

しかし、この作品をじっとり読ませて下さる長崎先生はすばらしいと思うので、是非ともいろんなヒトに勧めたいと思いつつ……重すぎる（汗）

とりあえず、その問題の設定を脇においておくと、冷酷な大富豪からの契約結婚とか、結婚式での大変身とか、ヒロインが少しずつ変わっていって自分を持っていけるようになる展開とかすごーーーくよかったのですｖｖ
もう、ぐいぐい引きこまれてぎゅうぎゅう詰まっているのにページを捲る手が止まらない！
どのキャラも命を吹き込むように魅力的に描かれていて（長崎先生のまるぽちゃのおじさまおばさまだい好き（笑））…しかも、ヒーロー従妹のシルビーがねぇ、一点のくもりもなく（笑）いいキャラなのです～～ｖｖ過去も性格も役割も！彼女がいないとはじまらないくらいなのに凄く自然に溶け込んでる…
今年の脇役大賞女性部門にノミネートしたいｗ

いろんな意味で忘れられない作品になりそうです。

◆私信◆『男女問わず眼鏡フェチの方へ』
あ、この作品、変身ヒロインですが、ヒロイン、変身した後の生活では眼鏡ちゃんです（笑）
ラストシーンもなちゅらるに眼鏡ちゃんｗ

『情熱の烙印』
んでもって原作。未読。
◆発行◆2008.2.

タグ：長崎さゆり ナリーニ・シン 『契約結婚』 『隣人』 『ヒロイン成長物語』

『愛は遠いあの日から』 森崎令子

『愛は遠いあの日から』
◆コミック化◆森崎令子
◆原作◆シャロン・サラ
◆発行◆2011.9．



救急救命士のレイチェルは、夢中歩行に悩まされていた。夢にたびたび同じ男性が現れる。その人と自分は恋人同士のようだった。そして結末は無残な悲劇――まるで夢にとりつかれたようで、レイチェルは自分に起こっていることが理解できずに苦しんでいた。
ある日、夢の人物を思わせる男性と出会い、彼女は息をのんだ。危険な香りのするその人に、レイチェルは強烈に惹かれたが、理性が激しく警告する。彼に近づいてはだめ。きっと夢と同じ悲劇が起こるに違いない!
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前世からの因縁。知らず同じ道を辿り始める運命。何度も押し寄せる既視感と過去視。
緊迫感のある展開にどうなるの～～っとはらはらしましたが、さらにラストのヒロインが…ヒロイン達がとった行動にぞくり。

森崎先生、ハーレ三作目。今回の作品、先生の作画と気合にぴったり嵌ってて読み応えがありました！
ハードな展開もばっちりで！

そしてそして！
物語が始まってすぐ、ヒロインと出逢った（と言うか見かけた）直後に見せたヒーローの表情がもうなんとも言えないのです～～ｖｖ
一目でときめいて惹かれて…その後も彼女に会う度にはにかむ表情がくすぐったくてｖｖ（ごろごろ）普段仮面をかぶって張り詰めた表情をしている時との対比がたまりません……

あとがきにあったあのシーンが読みたいためだけに原作を読んでしまいそうです～～ｖｖ

ヒロインじゃなくてヒーローに感情移入してしまった…　あぁ、でも、ダコタとかぶるたびにブーンにときめくのはヒロインの感情か？（笑）


個人的には先読み能力があって理解力のある（笑）ウェイコ警部がツボでございましたｗ
いい部下どんどん引退してしまうんじゃないですか？

【ネタバレなので反転】
あぁ、一つだけどうしても私がもにょったのは（笑）自殺したマーシーがなんの罪もかぶらずに生まれ変わったと言う点かしら……仕方なかったとは言え、自分の命を自分で絶っちゃいけませんよぅ～

ハーレのパラノーマルとか生まれ変わりとか嫌いなのよッ！って言う人以外にはオススメしたい作品です♪

『愛は遠いあの日から』
んでもって原作。未読。
◆発行◆2000.2.
◆再販◆2008.5.

タグ：森崎令子 シャロン・サラ 『エージェント』 『サスペンス』 『ファンタジー』

『君は僕を愛してる』 いしかわまみ

『君は僕を愛してる』
◆コミック化◆いしかわまみ
◆原作◆ローリー・フォスター
◆発行◆2011.5.



有名建築家として知られるギャヴィンは、顧客として出会ったセーラに運命を感じた。だが彼女には婚約者がいる。ギャヴィンが設計した家で、彼女はほかの男と幸せに暮らすのだ。
打ちのめされる彼に、ある日運命の女神が微笑んだ。セーラが婚約者と別れたという。絶好のチャンス。ところが彼女は経済的な事情で家を手放すと言い出した。ならば解決策はこうだ。僕がルームメイトになり家賃を払う。ともに暮らして僕に目を向けさせる。それから彼女に僕の愛を告げるのだ!
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あらすじ通りの展開な訳ですが、ヒーローもヒロインもほんわりほわわんな雰囲気のキャラクターで柔らかくて可愛らしいお話にしあがっていましたｖ
いしかわ先生の作画だからそう思うのかしら？？　でも、ヒロインを奪うんじゃなくて、包み込む様に少しずつ近づこうとする優しい好青年なヒーローが（しかもエプロンも良く似合うｗ）先生の作画にぴったりで、読んでてとても気持ちが良かったですｖ

それと、作中の動物たちがどれも可愛くて可愛くてですねｖｖ
いしかわ先生イチオシだというサタンくんの活躍は然る事ながら、他の動物たちも表情と手書き科白がとっても可愛いの～ｖｖ　ヒーロー姪っ娘に泣かれちゃうシーンとか最後の大活躍のあたりとかｗ
サタンがボスでヒーローが大ボスなのね～　と、細かい設定にもによによｖ


原作はローリー・フォスターだしもうちょっと死にそうなくらい自制心を問われているのかしら？
なんて事が気になって原作読んでみたくｗｗ

ひとつだけ残念？だったのは、いしかわ先生ってもっとコミカルな効果やテンポを使われる方じゃなかったかしら？っと首を捻る。今までがそんなに意識しない作品だったせいでそう思うのかしら？
なんか怒っているときや慌てて飛び出す時とかの、表情はあってるのに勢いが足らなく感じられてもにゃん～
もうちょっと勢いがあったらもうごろごろ転がりながら本抱きしめてたのに（笑）

『君は僕を愛してる』
んでもって原作。未読。
◆発行◆2002.3.
◆再販◆2008.5.

タグ：いしかわまみ 『ヒーロー片想い』 ローリー・フォスター

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